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資金繰りに困ったら…コロナ禍中の中小企業がとるべき3つの対策

新型コロナウイルスの影響が続く中、先が見えない不安を感じている中小企業の経営者も多いのではないでしょうか。事業の縮小を考えたり、状況が落ち着くまで耐えるための方法や資金繰りに悩んでいたりすることもあるでしょう。しかし、事態の収束が予想できない今、「元の状態に戻るまで耐える」といった受け身の姿勢を続けることは、得策ではないかもしれません。資金繰りの方法をはじめとする、中小企業の経営者が今できることについて考えてみましょう。

対策1:資金繰りの改善と手元資金の確保

資金繰りの改善と手元資金の確保
直近の大きな課題に、手元資金の確保が挙げられます。どのような状況下においても、手元の現金が不足してしまうと企業の倒産リスクは高まります。新型コロナウイルスの影響を受けている企業はもちろん、現状はそれほど問題がないという企業でも、まずは手元資金を十分に確保することを考えましょう。

支出の見直し

支出を減らせば、それだけ手元資金にも余裕ができます。仕入れを見直したり、不要不急の設備投資を保留にしたりするなど、支出の削減といっしょに、支払いの先延ばしができないかを検討してみるのもいいでしょう。

中でも人件費は、柔軟な見直しが必要なことが多いかもしれません。仕事の受注が見込めないのに社員を在宅ワークにしているよりも、思い切って休業して休業補償を出すほうが支出を抑えられる場合もあります。新型コロナウイルスの影響で事業を縮小した場合は、国からの雇用調整助成金を利用することも可能です。

また、税金は支払いの猶予を受けることができます。納税をすることによって事業の継続や生活が困難となるときや、災害で財産を損失したといった特定の事情がある場合は、税務署へ申請することで最大1年間納税が猶予されるため、利用を検討するのもいいでしょう。

融資制度の活用

日本政策金融公庫は、新型コロナウイルス関連の融資申込みが、累計59万件に上ったと発表しています(2020年6月25日時点)。リーマンショック後の2009年1年間の申込件数が約50万件ですから、半年ですでにそれを超えていることになります。

コロナ禍に際して、中小企業が利用できる無利子融資や、低金利での融資制度が整えられています。資金繰りに不安がある場合は、躊躇なく活用しましょう。

資金調達の方法を考える

手元資金を確保するためには、自社にとって最適な事業資金の調達方法を考えることも大切です。融資以外にも、資金調達の方法にはさまざまな手段があります。

中でもファクタリングは、ファクタリング会社に売掛債権を売買・譲渡し、現金化を早めることができる資金調達方法として注目を集めています。融資に比べて審査もスピーディーで、融資とは異なりお金を借りずに現金を調達できるという点がメリットです。

公的融資制度も、現在スピード感を持って手続きを進めているとの発表がありますが、どうしても現金を手にするまでにはある程度の時間がかかります。すぐに資金を調達しなければ困るというときは、ファクタリングの活用がおすすめです。
⇒「借りない資金調達」とは?融資以外の資金調達法を徹底解説

対策2:コロナとどう生きるかを考える

コロナとどう生きるかを考える
新型コロナウイルスの脅威が完全に払拭されるのがいつになるのかは、今のところ誰にもわかりません。劇的な効果を持つワクチンや治療薬が開発されるまでは、新型コロナウイルスと共存していける事業の在り方を検討する必要があるでしょう。コロナ禍の時代を生き抜くために、中小企業はどうすればいいのでしょうか。

テレワーク制度の導入・維持

緊急事態宣言が発令されてテレワークに移行した企業は多々ありましたが、緊急事態宣言が解除された後は、従来どおりの働き方に戻す企業も少なくないようです。しかし、緊急事態宣言が解除されたからといって、社員が感染する危険性がなくなったというわけではありません。実際に、事業所内でクラスターが発生したケースもあります。

このようなことが起こると、事業所の消毒や濃厚接触者の隔離といった対応に追われることになりますし、取引先への説明をどのように行うのかといった問題も生じます。
社員全員がテレワークを行うわけではなくても、在宅と出社を併用して社内の人数を減らせば、三密の回避につながるでしょう。できるだけリスクを低減させるためにも、テレワークでの働き方を維持することができないか、再度検討してみましょう。

テレワークは、ワークライフバランスや柔軟な働き方の実現といった面からも優れた制度です。
交通費やオフィスコストの削減といった効果も期待できるため、臨時的な対処法としてではなく、働き方改革の一環として制度を整えてみるのもおすすめです。

経営方針の見直し

これまでの企業の経営方針は、新型コロナウイルスの影響によるさまざまな制限や、人々の感情の変化を加味せずに策定されたもののはずです。そのため、現状とはそぐわない方針で経営が行われている可能性があるでしょう。外出を避け、消費を控えるマインドが高まっている中で、経営方針が市場に合っているかどうか、見直すことも必要です。

企業価値を向上させる

企業の価値を考えたときに大切なのが、「誰に」「何を」「どのように」届けるかということです。この3つの視点から、自社のサービスに付加価値をつけられるポイントがないか探ってみましょう。

例えば、多くの飲食店や農家などがインターネットを活用した通信販売をスタートさせています。これは、「どのように」という部分に、従来にはなかった価値をプラスして利便性を高めた結果だといえるでしょう。また、高級料理店などを主な顧客にしていた企業が、SNSなどで積極的に発信することで、個人に販路を広げているケースも見られます。

同業他社と手を組んで新たな製品を生み出したり、自宅で楽しめるコンテンツを発信して見込み顧客を増やしたりと、多くの企業が生き残りのための工夫を行っています。自社でできる取り組みについてもう一度、考えてみることも大切かもしれません。

対策3:アフターコロナを考える

アフターコロナを考える
コロナ禍から落ち着きを取り戻した後も、急激に以前の生活や消費スタイルが戻るとはいえないでしょう。一度変化してしまった状況は、なかなか元に戻らない可能性があります。

また、新たにまったく別の問題や思いもよらぬ危機が起こる可能性も考えられます。アフターコロナ時代の経営に必要な視点についても意識しておきましょう。

既存のやり方にとらわれない

「これまではこのやり方でうまくいった」という考え方は、今後ますます通用しにくくなっていくでしょう。既存のやり方にとらわれず、状況に合わせて変革していくことが求められます。市場分析や自社分析、競合分析を通して、時代に即したマーケティングを行いましょう。

ピンチをビジネスチャンスと捉える

企業が、従来の仕事のやり方を継続していこうとした場合、コロナ禍は非常に大きなピンチだといえるでしょう。しかし、世の中の流れや需要が変わるということは、ビジネスチャンスが生まれるということでもあります。

消費者のマインドが大きく変化する事態が起こったときに、「何を求められているのか」を察知し、それに対応していくことで、ビジネスチャンスをつかむこともできます。

時流を読み、臨機応変にビジネスの在り方を変えていくことが、今後の企業存続と発展につながっていくといえるでしょう。

コロナ禍の今こそ経営を見直すチャンス!

コロナ禍を生き残るためには、資金をショートさせないための現金調達が大切です。しかし、いくら現金を持っていても、事業自体を見直していかなければ、長期的な問題解決にはなりません。
資金を確保するとともに、今後の経営方針や、市場の変化にマッチした自社サービスの在り方について検討していきましょう。