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債務超過とは?資金ショートを起こさず倒産リスクを避ける方法

債務超過や赤字、資金ショートといった言葉は、経営者にとって、あまり耳にしたくないものでしょう。しかし、これらのうち本当に経営が危険な状態を表す言葉は、資金ショートだけです。債務超過や赤字は、場合によっては、それほど危惧する必要はないのです。

ここでは、それぞれの言葉の意味の違いと、倒産に結びつく危険な状態を察知・回避する方法についてまとめました。

赤字・債務超過・資金ショートとは?

赤字・債務超過・資金ショートとは?
赤字と債務超過、資金ショートとは、それぞれどのような状態を指す言葉なのでしょうか。意味の違いを解説します。

赤字とは支出が収入を上回ること

赤字というのは、一般的な家庭生活でも使われる言葉でしょう。企業経営においても意味は同じで、ある特定の期間の支出が、収入を上回った場合を赤字といいます。例えば、企業の上半期の支出が1,500万円、収入が1,200万円だった場合、上半期におけるこの企業の収支は300万円の赤字です。

しかし、これはあくまでも上半期という短期的な収支を見たものですから、赤字になったからといって、ただちに倒産につながるわけではありません。一時的な設備投資などによって支出が大きくなってしまう場合もありますし、退職者が多ければ退職金が一時的にかさむこともあるでしょう。とはいえ、将来的にも赤字が解消される見込みがなく、赤字が慢性的に続いているという場合は、収入を増やすか支出を減らす努力をしなければ、いずれ倒産の危機に陥ることになります。

債務超過とは負債が資産額を上回ること

債務超過とは、企業の負債が資産の額を上回っている状態を指します。赤字がある特定の期間の収支を見ているのに対し、債務超過は、ある時点での企業のバランスシートを見て判断します。

この場合の負債とは、長期または短期の借入金や、まだ支払いを行っていない買掛金、発行した社債などを指します。資産は、預貯金や売掛債権、手形、不動産、車などが該当します。

負債が資産を上回っていても、長期的に借入金の返済を進めていく予定があるなど、ゆるやかに改善が見込まれる場合は、倒産の危険性はそれほど高くないといえます。例えば、スタートアップ企業などは、当初の運転資金のための借入れなどによって負債が膨れ上がるため、債務超過に陥っている可能性が高いでしょう。しかし、だからといって倒産間近という判断には至りません。

資金ショートとは手元資金がなくなること

資金ショートは、手元資金が枯渇してしまい、支払い不能に陥っている状況を指します。経営を存続させるために、ただちに注意しなければならない状態だといえるでしょう。
資金ショートは、収支が黒字で、資産が負債を上回っている状況でも起こりうるものです。たとえ売上が増えていても、売掛債権が入金されるよりも前に支払いが多ければ、資金ショートに陥る可能性があります。

資金がショートしてしまうと、人件費や家賃、取引先への支払いなど、支払うべきものを支払えなくなってしまいます。すると、信用が損なわれたり、企業活動を維持できなくなったりする可能性が出てきます。

そのため、資金ショートは、赤字や債務超過とは異なり、絶対に避けなければならない状況だといえるでしょう。

債務超過と赤字は倒産に直結するわけではない

債務超過と赤字は倒産に直結するわけではない
そもそも、倒産とはどういう状況のことでしょうか。
手形などの不渡りを出して銀行から取引停止を申し渡された場合や、企業が支払い不能に陥って任意整理を行う場合、破産を申し立てた場合などが、倒産に該当します。

このような状況に陥るのは、債務の支払いが不能になり、企業活動を継続できなくなるためです。債務超過や赤字の場合は、ただちに支払いが不能になるわけではありません。継続すればいつか支払いが厳しくなる可能性は高いものの、将来改善されるのであれば、企業活動を継続できない状況とはいえないでしょう。

資金ショートを起こさないための対策

資金ショートを起こさないための対策
資金ショートは、起こってしまってから対処しようとしても手遅れになってしまう可能性があります。日頃から、資金ショートを起こさないための対策をとっておくことが大切です。

原因の把握と対策を考える

資金ショートは、手元資金不足によって起こるケースが多いため、原因は明快です。常に資金繰りを意識した経営を行っていれば、資金ショートの兆候を早期に察知したり、資金が足りなくなる可能性がどの程度あるのかを判断したりすることができるでしょう。
反対に、行き当たりばったりの経営を行っている場合、資金ショートになる直前になって「足りないかもしれない」と感じ、慌てて資金繰りに奔走することになります。

資金計画の立て方や、キャッシュフローに問題がないか相談したいという場合は、商工会議所や商工組合中央金庫の経営相談などを活用することができます。無料で利用できる相談窓口もありますから、地域のサービスを調べてみましょう。
なお、顧問税理士やコンサルタントと契約している場合は、資金繰りに問題が起こりそうな気配を察知した時点で相談するようにしてください。できるだけ早期に手当てをすることが、資金ショート防止につながります。

ただし、資金ショートは、取引先の不意の倒産や天災など、思わぬリスクによって生じる可能性もあります。このような問題については、対処が難しい上に損害額も大きくなりがちです。
取引信用保険の加入を検討したり、資金調達先を確保しておいたりといった事前の対策を考えておきましょう。

企業体質の改善

企業の体質が、慢性的な赤字経営や債務超過を招いている可能性もあります。赤字や債務超過はただちに倒産につながるわけではありませんが、長期化すると資金ショートにつながるリスクがあります。
例えば、下記のような状況に心当たりがある場合、業務の進め方を改善する必要があるでしょう。

<資金ショートの可能性がある企業体質>

  • 請求漏れが発生したことがある
  • 取引先からの入金が正しいかしっかりチェックしていない
  • 経営者が財務諸表をチェックしていない
  • あまり活用していない資産を保有している
  • 在庫を大量に抱えている

企業体質を改善して無駄をなくし、確実な売掛債権の回収を行うことは、資金ショートを防ぐだけでなく、赤字経営や債務超過の回避にもつながります。

資金調達手段の確保

中小企業の場合、経営者が企業に資金を貸付けたり、金融機関からの融資を受けたりすることで資金調達をすることが多いでしょう。しかし、経営者の資産には限りがありますし、融資もいくらでも受けられるというものではありません。また、融資が実行されるまでには時間がかかることから、ある程度早い段階で検討しておく必要があります。

資金ショートの危機が目前に迫っているときは、ファクタリングの活用がおすすめです。ファクタリングは、売掛債権をファクタリング会社に譲渡することで早期に現金化する方法です。申込みから数日で入金されるため、売掛債権があるにもかかわらず手元資金が足りないという場合に役立ちます。

倒産を回避するためには手元資金をショートさせないことが大切

赤字や債務超過は、ただちに倒産に結びつくものではありません。しかし、資金ショートは倒産リスクが非常に高い、避けるべき事態です。

資金ショートを防ぐためにも、日頃からキャッシュフローを意識した経営を行い、いざというときのための資金調達方法を知っておきましょう。なお、MI Visionでは、ファクタリングサービスの提供だけでなく、経営に詳しいコンサルタントによる長期的なキャッシュフロー安定化のためのご提案もしております。資金繰りにお悩みの方は、ぜひご相談ください