お問い合わせ

証書貸付のメリット・デメリットと手形貸付との違いを解説

銀行をはじめとする金融機関からの融資には、「証書貸付」や「手形貸付」といったさまざまな種類があります。融資による資金調達を行う際には、それぞれの違いを理解した上で、経営状況に応じた適切な方法を選択することが大切です。
ここでは、証書貸付と手形貸付の違いや注意点のほか、証書貸付を利用する際に知っておくべきメリット・デメリットについて解説します。

証書貸付とは?

金融機関でお金を借りる際に、金銭借用証書(借用書)を提出して融資を受けることを証書貸付といいます。担保の有無や保証人の有無、借入先などにかかわらず、借用書を交わした場合は、すべて証書貸付に該当します。

証書貸付の借入期間

証書貸付は、長期間にわたっての融資に利用できる方法です。
個人向けマイカーローンなどの場合、6ヵ月から組める商品もありますが、ビジネスにおける融資の場合は1年以上の長期契約を行うケースが多いでしょう。実際に、日本政策金融公庫では、長期資金の融資しか取り扱っていません。

最長の借入期間については、借入れをする金融機関や融資の用途などによって異なりますが、日本政策金融公庫の創業融資の場合、設備資金の返済期限は20年以内、運転資金の返済期限は7年以内となっています。

証書貸付の審査

証書貸付は、長期的に返済することになる可能性が高いことから、事業の将来性や事業計画なども踏まえた審査が行われます。
計画的に返済し続けることができるかどうかを問われることになるため、提出書類の用意にも一定の労力と注意が必要です。

証書貸付の返済方法

証書貸付の返済方法は、毎月決まった日に、借入期間で等分した元金と利息を支払うケースが一般的です。元金は一定ですが、利息は返済するごとに減少していくため、年月を重ねるごとに一度に支払う返済額は少なくなります。このような返済方法を「元金均等返済」といい、毎月同じ金額を返済する方法は「元利均等返済」と呼ばれます。
なお、証書貸付には一定の据置期間が設けられるケースもあります。据置期間中は元本の返済が猶予され、利息のみ支払います。

手形貸付とは?

手形貸付とは、融資を受ける側が約束手形を振り出して、それを担保に融資を受ける方法です。取引銀行に申し出て利用することが一般的です。

手形貸付の借入期間

手形貸付は、おもに数ヵ月程度の短期的な融資に利用されます。例えば、半年間の短期融資を受けたい場合は、180日サイトの手形を発行し、それを担保に融資を受けます。

このような短期的な融資は、取引先からの売上金などの入金と、自社の支払いのタイミングにタイムラグがある場合などに利用されることが一般的です。
例えば、大規模建設工事を行う場合、入金は建物の完成・引き渡しよりも後になりますが、その前に工事に必要な部材などの仕入代金や下請け業者にかかる費用などを支払う必要があるでしょう。そのような状況のときに、一時的なつなぎ資金の調達方法として手形貸付が利用されます。

手形貸付の審査

つなぎ資金として利用する場合の手形貸付では、将来該当の入金が確実にあるかどうかについても審査されることがあります。特定のプロジェクトに使用するための融資を受けたい場合、そのプロジェクトの契約内容や支払い条件がわかる書類などの提出を求められる可能性もあるでしょう。
とはいえ、証書貸付に比べると審査は緩やかで、スピーディーに行われる傾向があります。

手形貸付の返済方法

手形貸付の場合の返済方法は、融資を受ける段階で、あらかじめ手形の額面から利息を差し引いた金額を支払う一括返済と、毎月決められた返済日に、1ヵ月分の利息を支払う分割返済という方法があります。
どちらの返済方法を選ぶかは、資金の用途によって異なり、運転資金などは一括返済、納税や賞与などの資金は分割返済がおもに利用されます。

 
ファクタリングへの電話申し込みはこちらから

証書貸付のメリット・デメリット

証書貸付のメリット・デメリット

証書貸付のメリットとデメリットには、どのようなものがあるでしょうか。それぞれ解説しますので、資金調達を検討する際の参考にしてください。

証書貸付のメリット

証書貸付のメリットには、長期融資や高額融資が可能であるという点が挙げられます。
長期的な融資が受けられるということは、それだけ月々の返済負担を軽くし、計画的に資金繰りが行えることにもつながります。また、事業を進める上では、多額の設備投資が必要になる場合も少なくありません。そのため、創業時の資金調達や設備資金の調達などに関しては、証書貸付の利用が適しているといえるでしょう。

証書貸付のデメリット

証書貸付のデメリットとしては、保証人が必要な場合が多いという点が挙げられます。しかし、証書貸付には多くの種類があり、融資先によってもそれぞれ特徴が異なります。保証人がいなくても融資が受けられる証書貸付もありますし、担保の要不要についてもさまざまです。保証人や担保が用意できないといった事情がある場合は、その旨を金融機関に相談して、利用できる融資制度を検討しましょう。

また、多くの証書貸付に共通するデメリットとして、融資の審査に時間がかかり、審査も厳しい場合が多いというものがあります。証書貸付の利用を検討する際は、余裕を持って準備を開始することをおすすめします。

中小企業が利用しやすいプロパー融資(銀行融資)以外の証書貸付

中小企業が利用しやすいプロパー融資(銀行融資)以外の証書貸付

証書貸付は、銀行が独自に行うプロパー融資以外にも種類があります。続いては、おもに中小企業が利用しやすい証書貸付をご紹介します。

信用保証協会による保証付融資

信用保証協会の保証付融資は、銀行で利用できる融資のひとつです。プロパー融資との違いは、信用保証協会の保証があるかどうかです。
創業間もない企業や中小企業のほか、業績が思わしくなくプロパー融資を利用しにくい企業の場合は、信用保証協会の保証付融資が便利です。利用申込みは、銀行または近隣の信用保証協会の窓口で行うことができます。

日本政策金融公庫の融資

日本政策金融公庫では、中小企業や創業前の経営者でも利用しやすい証書貸付制度を複数用意しています。
融資制度の種類が多く、それぞれ利用条件などが異なるため、利用を検討している場合は、日本政策金融公庫の窓口で相談してみることをおすすめします。

ノンバンク系金融機関の融資

ノンバンク系金融機関とは、お金の預かり業務は行わない金融機関のことです。融資専門の業者などがこれにあたります。
銀行融資に比べると審査が緩い傾向があり、スピーディーな資金調達が可能です。反面、金利が高めであるというデメリットがあります。

 
その請求書を最短5時間で資金化

証書貸付を利用する際の注意点

最後に、証書貸付を利用する際の注意点をまとめました。安易に利用してしまうと資金繰りの悪化を招く可能性もありますので、下記のポイントに注意しましょう。

契約書をしっかり確認する

証書貸付の契約書には、据置期間や利率、返済方法といった重要な情報が記載されています。融資後の資金繰りに関わってくる部分ですから、しっかり確認しておきましょう。

金融機関ごとの特徴を理解した上で申し込む

証書貸付を取り扱っている金融機関は複数あります。それぞれの違いをしっかりと理解した上で、自社に合った金融機関を選びましょう。

急ぎの資金調達には適さない場合がある

証書貸付は、一般的に融資実行までに一定の時間がかかります。そのため、資金が必要になる前から計画的に申込みをしておかなければいけません。急いで資金調達をしたい場合には、適さない可能性があるでしょう。

なお、急な資金調達が必要になった場合は、売掛債権をファクタリング会社に売買・譲渡することで最短即日に現金化できる、ファクタリングサービスを利用するという方法もあります。

証書貸付は計画的に利用することが大切

長期間、多額の資金を調達できる証書貸付は、経営を行う上で非常に役立つ資金調達方法です。しかし、融資実行までには時間がかかりますし、審査も厳しいことから、融資を受けるまでのハードルは比較的高いといえるでしょう。
手形貸付やファクタリングといった、証書貸付以外の方法と組み合わせながら、その時々の状況に応じた資金調達の方法を選択していくことが大切です。