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ファクタリングの偽装が急増!正しい利用法と頼れる会社の見分け方

スピーディーで手軽な資金調達方法であるファクタリングですが、近年、ファクタリングを装った詐欺まがいの資金提供を行う悪質業者も増えています。ファクタリングを利用するときは、企業にとって資金繰りがひっ迫している場合が多いため、契約を急いでしまうこともあるでしょう。しかし、正規のファクタリングか、偽装ファクタリングかについては注意して見極める必要があります。
ここでは、ファクタリングの正しい利用法と、信頼できる会社とをどのように見分ければいいかを解説します。

ファクタリングの偽装とは?

ファクタリングの偽装とは?

そもそも、ファクタリングとは、取引先で発生した売掛債権をファクタリング会社に売買・譲渡することで、入金期日よりも前に現金化することができる資金調達方法です。しかし、ファクタリングと似た取引の流れで、実質的には貸金と変わらない契約を結ばせる悪質な業者も存在しています。

まずは、正しいファクタリングの取引と、偽装ファクタリングの取引の流れを比べてみましょう。

正しいファクタリング取引の流れ

ファクタリングでよく利用される取引の種類には、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングがあります。このうち、3社間ファクタリングは、売掛債権をファクタリング会社に譲渡した後、取引先から直接ファクタリング会社にお金が支払われるしくみです。取引先も含めて取引を行うことから、悪質業者が介入しづらく、偽装ファクタリングが行われる心配は少ないでしょう。

一方、偽装ファクタリングに注意しなければならないのが、ファクタリング会社との2社間で手続きが完了する2社間ファクタリングです。
例として、300万円の売掛債権を手数料15%で2社間ファクタリングした場合の、正しいファクタリング取引の流れを見てみましょう。

<300万円の売掛債権を2社間ファクタリングする場合の流れ>

  1. ファクタリング会社に申込みを行う
  2. ファクタリング会社が審査を行う(手数料が決まる)
  3. ファクタリング会社と債権譲渡契約および集金業務委託契約を結ぶ
  4. ファクタリング会社から手数料を引いた買取金額255万円が入金される
  5. 支払期日に取引先から300万円が入金される
  6. ファクタリング会社に300万円を支払う

「3」の集金業務委託契約とは、「ファクタリング利用後、取引先から入金された売掛金の金額をすみやかにファクタリング会社に支払う」という契約です。2社間ファクタリングでは、取引先に知らせずに手続きを行うため、期日どおりに売掛金が入金されます。これを、ファクタリング会社に支払う必要があるのです。

なお、正規のファクタリング取引では、「5」の段階で取引先の倒産などが起こり、債権の回収が不可能になった場合でも、ファクタリングを利用した会社が支払いを肩代わりする必要はありません。
あくまでも集金業務を委託されているだけで、債権自体はファクタリング会社に譲渡が済んでいるからです。

偽装ファクタリングの取引の流れ

300万円の売掛債権について、偽装ファクタリングが行われた場合の取引の流れはどのようになっているのでしょうか。

偽装ファクタリング会社は、「5」で取引先からの入金がされなかった場合に、その金額をみずからが負担することをしません。以下のような方法で、資金を回収しようとします。

・ファクタリングを利用した会社に、売掛債権の買い戻しを求められる
・集金業務が行えなかったことによる高額な違約金を請求される

支払い不能になった売掛債権を買い戻しても、入金を見込むことはできません。つまり、上記はどちらの場合も、自社が支払いを負担しなければならないということです。
資金調達のために利用したファクタリングで、資金が調達できないばかりか、かえって損失を大きくすることになりかねないのです。

正規のファクタリングと偽装ファクタリングの決定的な相違点

正規のファクタリングと偽装ファクタリングの決定的な相違点

ファクタリングは債権の譲渡契約を結んで行うものですから、正しいファクタリング取引の場合、債権が回収不能に陥った場合のリスクは、ファクタリング会社が負うことになります。しかし、偽装ファクタリングではこのリスクを、ファクタリングを利用した会社に負わせようとします。

2社間ファクタリングの手数料は、取引先企業の倒産などの理由により、売掛債権が回収不能に陥るリスクを含めて決められています。このリスクをファクタリング会社が負わないのであれば、これは、売掛債権を担保にした融資と変わりません。

売掛債権担保融資も、正規の資金調達方法のひとつです。しかし、売掛債権担保融資の場合、貸金業登録を行っている業者でなければ取り扱うことができません。ファクタリングを偽装して売掛債権を担保とした融資を行おうとする業者は、貸金業登録を行っていない違法業者の可能性が高いといえるでしょう。

このような偽装ファクタリングについては、金融庁からの注意喚起も行われています。偽装と気づかないまま、悪質な業者からファクタリングを利用してしまうと、万一のときにきびしい取り立てに遭ったり、契約時には聞かされていなかった理由による高額の請求をされたりする可能性がありますから、十分注意する必要があるでしょう。

偽装ファクタリングの見分け方

偽装ファクタリングの見分け方

それでは、偽装ファクタリングを見抜くためのポイントを6つご紹介します。以下にあてはまる特徴があった場合は、偽装を疑いましょう。

手数料の設定が高額

2社間ファクタリングの手数料は、10~30%程度が相場です。これ以上の手数料を提示してくる業者や、手数料を明示しない業者には注意したほうがいいでしょう。
手数料が高かったり、不明瞭であったりする場合は、業者の見直しをおすすめします。

十分な説明がない

ファクタリング契約の内容やその後の支払いの流れ、売掛金の回収が不能になった場合どうなるのかなど、ファクタリングを行う上では、さまざまな疑問が生じるでしょう。
そのような疑問に十分な説明がなされないまま、契約を急ぐ業者には注意が必要です。

審査が十分に行われない

審査をしっかりせずに債権を買い取る業者は、売掛債権が回収不能に陥るリスクを自社が被るつもりがないと考えることもできます。審査日数は正規の業者でも1日程度とスピーディーですが、必要書類があまりにも少なかったり、取引先との関係や過去の入金状況に一切興味を示さなかったりする業者には気をつけましょう。

契約書がない

契約書を交わさず、口約束で支払いを行おうとする業者や、正式な譲渡契約書や集金業務委託契約書を交わさない業者との取引は、後々トラブルにつながる可能性が高くなります。

担保や保証金を必要とする

ファクタリングは債権譲渡ですから、担保や保証金は不要です。これらを求められた場合は、業者を変えるようにしましょう。

買取金を現金で渡す

ファクタリングの代金は通常、振込で入金されます。債権と引き換えに現金が支払われるような場合は、支払い履歴を残さないやりとりを行おうとしている、悪質な業者である可能性が高いでしょう。

偽装ファクタリングは、ファクタリングのふりをした貸金業

ファクタリングをうたっていたとしても、契約内容が債権譲渡ではなく、実質的な貸金である場合、貸金業に登録していなければ違法な悪質業者である可能性が高いといえます。
ファクタリングを偽装して資金提供を行う業者を利用してしまうと、資金調達どころか、大きな損失につながりかねません。ファクタリングを利用する際には、疑問を解消してから契約に進みましょう。